特攻隊の死について1

日本防衛のために兵士として死んだ人間の何が尊いのだろうか。その死は永遠的に誉めそやされるべきものなのだろうか。その問題は戦争の性格がいかなるものであったかとで評価されるものではないし、またそのなくなった人の意志がとうであったかとも関連しないものであろう。それは意思的死であるから災害に巻き込まれた死とは異なるであろうが意思的であってもなくてもやはり同じ程度の重みがあると信ずる。ここに孤独で身寄りのない人間がいたとする。その人間が日本を救うつもりとなって或いは近所の子どもが敵の攻撃にさらされないようにと特攻を志願し殉じたとしよう、しかしそれだからといって彼の死が崇高な死となるとは言えないだろ。それは死の属性の個別性は代償的要素を含みつつも決して利他だから一般に価値が揚がるとしたものではないというところから来ていると思う。…🌠つづく