2018-01-01から1年間の記事一覧

秩序は上から降って来る

片付けができないというのは、自分の中に秩序がない、あるいは秩序を求めない人間であるからだろう。そうした感覚というのは、人々の一人ひとりの問題ではあるが、社会性との問題でもある。社会の秩序をあまり認めたがらない人は、極論片付けができない人で…

廣松渉の主著について

岩波の文庫の中には世間の共同主観性の項目の中にデュルケイムの社会学再評価の記述部分が含まれてくる。これはこの人が非常に感がいい事を表している。単なる哲学的基礎だけでは飽き足らず、この世の中にはその基盤がわらわれの社会的存在、共に生きてる中…

小室哲哉小室圭小室等

かつて木村庄三郎でないところの木村尚三郎先生がご活躍なとき、木村先生はtrfが華やかに小室哲哉の作曲家としてのサウンド彼の作る音楽でこの世を充ち満ちさせてたのを概察し、彼の音楽には死の匂いがすると、えらい嗅覚を御示し申された。当時はむぅ何…

馬琴〜露伴の水脈

田舎者なりしゆえ(明治開闢からこの方ばかりでなく昭和中旬に上京なりし立場も含め、)江戸文化を引き継ぐ東京、特に戦後東京、更には平成の御代の今日、様々の東京スタイルがあった訳だが、そのいずれにも馴染めぬ、自身の立場に付き、川村二郎が解読する…

事の真相

世間で取り沙汰されてる改ざん云々(デンデン)の行方は予測がつかないが、この件は終局、疑獄までは発展しないんだろ。まず夫人が無防備な人で取り込まれてるのを意識してなかったのは確か。お嬢さんで善意善意にお育ちになり、他人の下心等という下々なこ…

日曜日はだからローストビーフなのだ!

ツアーのロンドン自由日わずか2日の一日目は日曜日の今日。開店時間は遅く、閉店時間は早いもののお店もレストランもオープンしててくれるのは、そうした観光客にはここイギリスはありがたい場所。檀家周りではないですが、旅行社から貰った一日乗車券を使…

イギリスの地政とスポーツの発祥の関連性

ツアーで早朝ロンドンに着き、一泊2日でコッツウォルズ、バース、ストンヘンジと廻りロンドンinしたところです。ここイギリスでは温泉町バースも日本の様に火山噴火の齎らしたものではなく、地熱がうまいこと冷えずに上昇してきた結果らしい。バースは渓谷…

この世の肯定性3

謂わば、目前に満ちて見える世界からの肯定的な受け入れというのは、一種のSIMカードの承認のようなものなのではなかろうか。それが装着され通信している時は他人と共同主観的に会話をし、認識をし、その一員として暮らせていける。しかしそうでない時、通信…

この世の肯定性2

人生とかが肯定的であるのか否定的には受け止められたかは、そのどっちかという地平の問題ではない。肯定性か否定性かは同じ平面の問題ではないのだ。両者?は次元を異にしてる。そこは廣松渉の解く共同主観の考え方が理解を深める。彼自身がどう思ってたかは…

この世の肯定性について

空港にはどこに連れてかれるのか母親に沿って小さな子供が動く。まだ小さく、服装もあって男か女かの区別もつかない事もある。何かを無作法に或いは不躾に頬張る。母親は電話をしている。窓ガラス越しに飛行機が離発着しそっちへと届かぬ腕を差し出す。姉も…

桜田淳子ブーム再来

ここに来て、還暦であるからと、桜田淳子様が芸能活動のようなものを約10年のスパンで興すようです。反対派は桜田様に会見を開いて、そこに当然押しかけて、如何にあの団体がヤバイかを喧伝しようと図ってるように窺えます。謂わば力対力、どちらも主義主張…

男のファッションブーム今昔

昔も今も男性はファッションに関心がなかったなどということはない。自分にしたって前はさほどと思ってなかったけど、ある人にいうと貴方は以前は服装に構わなかったけど、変わりましたよね、という時期を経て来てる、少なくとも他人の目を意識仕出した時期…

FMチューナーのよしあし

エアチェックというのが趣味というものの中に入るかどうかは分からない。ただ音楽を垂れ流し的に聴く人も多いのかも。でもそんなかには一回性みたいなもう二度と聴くことあり得ない音源もあるわけで、本見たく定着出来やしないけど、残しておいて回想したく…

西部さんの死の心理学

今回旅行するときに携帯した本のなかに西部ススムのファシスタ云々とかの標題の本がある。部分的にしか読んでないけど(少し読みにくい)子供の頃、障子に火をつけたエピソードが出てくる。祖母に消し止められたがその祖母から「この子は恐ろしか子ばい!」と…

単千里眼老婆たちの車内会話

車内で老婆二人が仲良くでもないが大きな声で会話してた。一緒の病院にいく関係らしいが偶々乗り合わせた風のちょっと前まで他人の関係のようだった。話題は社会諸全般に及んでいた。一点をあげると昔の若い子なら銀行に入った、親らも喜んだ、でも働かされ…

野火のごとくに生き、詞詩の花の下でも3

世の中には多分多くの人は周囲に看取られ死んでいけると信じてるのだろうが、いやそうとばかりは限らないものだと信二は近松の死に接してそう思った。彼と学校を出て以来何十年後かに再会したとき出た話題にはその種の翳りのようなものを感じた。その以前の…

蝶々さん日本とピンカートンアメリカとの永遠に結ばれない愛1

蝶々さんをマダムバタフライと欧米の人が愛称と呼ぶより、そのなかに少しの蔑みを持ち込んでるのではないかと思わすのは、かつて岡村喬夫がセリフを改訂しようとプッチーニの娘さんかに申し込んだとき、相手にもされなかったというドキュメント番組を見て、…

真似されない人について

多分図抜けていて説得力抜群な人だけど、この人の真似はチョットできないという人がいるもんだ。そういう人は天才だから凡人は真似出来ないという所もあるけど、天才でなくて優れているんだけど真似出来ない、真似されない人となりの人なのだ。三島さんも小…

クレタ食

魚スープはおいしいキノコリゾットやパスタはチーズたっぷりこのステーキ(チョップ?)の ソースはワインと 蜂蜜とか言ってた大体イタリアに後年支配されてたからイタリア風が多い。 下はジェノベーゼリゾットにイカフリットが乗っかりーノの平皿丼? よく見…

あれ、これってあれ旅行記3

クレタ最後の日も近づき、見納めで(もう二度は来ないと思う)イラクリオンの考古学博物館に来ました。クノッソス、フェストス、そして行けなかったハギア・トリアダの遺跡からの逸品が揃ってます。(この三つはワンセットで瀬川三郎師のギリシャに出てきま…

老クレタ廃墟記

今日はフェストスを回った。昨日クノッソスの後にエラクリオンに戻り午後行こうとしたがバスの時間に無理があった。早朝から出掛ける。途中ミレースで乗り換え9時のフェストス行きに乗る。僅かにして着く。着くと客は私だけだった。中を自由に見回る。殆ど…

あれ、これはあれか旅行記2

クレタのホテルに着くと先客が受付の男性と話していました。聞いていると受付の人はネイネイと相づちを打っています。終わって私のチェックイン、ネイってイエスの意味ですかと聞くとそうだとの答え。 それで昔、Nから始まる言葉というのはノーとかナインと…

あれ、これってあれ旅行記1

ギリシャに来ている。前回はデフォルトとか騒がれた二年半ほど前。相変わらず大柄で堂々の挙粗動作の彼らは古代ギリシャと何ら変わらない。神話を信ぜずギリシャ正教になってるだけ。でも昼も夜も歩いていて感じてくるある種の物騒さは彼ら体内から発する何…

島倉千代子のからたちの小径

死の何日か前の吹込みのこのからたちの小径は、絶唱というより息き絶え唱なのである。声は全く出ていない。歌詞の何箇所かには反応できてない。分かるとこだけが気持ち込められてる。それでも島倉はこの録音を残そうとしたのである。それは本人側でどう思お…

野火、詩詞の花の下2

近松が指定してきたそこで幹事会予定だったその名前のビルは予想通り共産党の労働者支援事務所が入居している建物だった。高校卒業以来初めて会った同級の眞下はそのセンターの代表格になっていた。以前はバスケ部にいた彼は敏捷なやせ形体型をそのまんまに…

死んではいかん

昔三島由紀夫と中村光夫との対談で、三島側は覚悟もう決めてての上だったと思うけど、誰が自分の死を止められる、そういう言を発する、それがその当時の日本でいるのか風な流れとなって、小林さんならし得るかの話が出てきた。その時代はそうだったその程度…

野火のごとく生きよ、詩詞の華の下で1

何回めかの高校の同期会の幹事クラスが廻ってきたとき、同じクラスの近松はその時は生きていたんだ。それから程なくスピーディーな病気の進行で、本当に呆気なくこの世の土俵を割って逝った、それを慎二は不思議な気持ちで今思い返す。その短い期間とはいえ…

共生と自死の間のすきま風

なぜか陰とんしているとそれらしく誰からも見られない自意識というのが発生し身につく。それって其ほど深刻ではなく海外に行けば子どもとも会話するし、怪しげな兄弟愛ながら話相手は東京に来ればいるわけだし、そこそまぎれるとこあるんだけど、先日名字で…

失われた感情をどうやって再現するか

最近二回ほどコレはあの時感じたものを幾分かでも思い返すものだと、そしてその感情は今なら同じ眞が起きても同じ種類の感情であるにしてもそれは違う表現になることが当然分かるのに、再び同じ感情のあの当時の規模での感情なのだと分かる類のそうした昔の…

分かった。過去は再現できないものだ。人々の流れに与しよう

兄のことを考えるとこれだけは誰にも話せない感情がわくことがある。病気になって何回目かの外出日昔あった目黒の権之助坂の下の映画館で渥美清主演の例の映画の三本立てを見た。あの映画というのは名作ではなかろう。でもあの作品のどこかには時間が逆行し…